~投資信託について~
2007年6月21日
講師 竹林 靖雄
E-mail;ym_tkb_1947@
立教大学経済学部
「証券経済論」
【はじめに】今なぜ投資信託を考えるのですか?
1.投資信託とは
2.投資信託の特徴/魅力
3.投資信託の種類
4.投資信託の販売・管理
5.投資信託の運用
6.投資信託の選択
7.投資信託業界の概要
【参考】投資信託の用語例
【はじめに】今なぜ投資信託を考えるのですか?①
あなたにとって、資産を殖やす必要性とは何ですか?
1.将来に備える
2.夢を実現させる
3.自己実現の機会を増やす
4.楽しく暮らす 等々
何故投資信託を考えるのかに至る、一つの問いかけがある。
(画面説明)
自助努力による資産運用が不可欠な時代環境
【はじめに】今なぜ投資信託を考えるのですか?②
=
1. 投資信託とは
【意味】
〔画面説明〕
分別管理義務、忠実義務、善管注意義務、等は後で説明。
(参考)
分別管理義務・・・受託者は、信託財産を自己の固有財産やその他の信託財産
と分けて管理する義務があること、言う。
忠実義務 ・・・受託者は、もっぱら受益者の利益のためにのみ行動し、受託者
と受益者との間に利益が相対立する関係を生じないようにする
こと、を言う。
善管注意義務・・・受託者は、信託の目的に従って専門家としての能力を発揮し、
善良な管理者の注意をもって信託事務を処理することを言う。
その他にも、「信託の引き受けに係わる行為準則」 「信託契約内容の説明義
務」 「信託財産状況報告書交付義務」 などがある。
(イメージ図)
【基本的な仕組み】
1. 投資信託とは
【画面説明】
①共同投資のイメージ
②専門家の活用のイメージ
③分散投資のイメージ
④分配金のイメージ
1. 投資信託とは
【基準価額】
〔画面説明〕
【投資信託と銀行預金との違い】
1. 投資信託とは
【画面説明】
さらに、銀行預金はどこに預けても利息に大きな違いはないが、投資信託は
それぞれによって運用成果が変わるので、収益分配金を得られるか得られな
いかまで変わってくる。
~投資信託の誕生~
そもそも個人投資家の利便性を図るために考案された
【投資信託の起源①】
1. 投資信託とは
1860年代のイギリス;1770年代からの産業革命によるイギリス国内の投資と資本の蓄積が峠を越す。
イギリスは、世界貿易と金融の覇権を握る。
同時代の欧州大陸及び新大陸;1812年モスクワ冬の陣でナポレオン敗退。
→欧州復興需要や米国建国の為の資金需要が強く、欧州の金利はイギリスの倍。
当時の海外投資の成功例は、ロスチャイルド家やベアリング商会、等の大資本に集中していた。
F&CGT;「外国及び植民地政府信託」
「投資信託は、必然的かつ合理的な産物である。」
英国: 1868年に誕生。138年の歴史。
米国; 1921年に設定。85年の歴史。
日本; 1941年に登場。戦争で中断後、1951年に再開。55年の歴史。
最近、ICI(米国投資会社協会)のFact Bookに、F&Cより約一世紀前の1774年に、オランダに「Eendragt Maakt Magt」というファンドが存在したという説が掲載された(イエール大学、ローエンホルスト教授)。 今後これが定説となる可能性はあるが、現在は、F&C第一号説が一般的に知られている。
【投資信託の起源②】
(出所)Robert Cole;“Getting Standard in Unit and Investment Trusts”,1997(John Wiley & Sons)、大蔵省百年史、日銀金融年報
<1885年1月10日現在の主たる保有銘柄>
The Foreign and Colonial Government Trust Company, Limited.
保有証券名
額面全額
(£)
%
・
・
Alabama 6 %, State Bonds (Class A)
・
・
Egyptian 5 %, Preference Stock
・
・
・
・
Uruguay 5%, 1883
・
・
Western Australia Public Works 5%
合計 (104 銘柄)
4,160
143,680
8,000
20,000
3,583,300
100
Japan 7% 1873 12,900
・1873年(明治6年)明治政府発行の外国公債第2号(ロンドン)
・目的:廃藩置県のための
資金繰り
・発行額:240万£
・発行条件
-利率年7分
-発行価額:100£につき£
-償還:1898年(明治30年)
(3年据置き元利混合済崩法)
ちなみに、
外国公債第1号(1871年;明治4年)は、新橋・横浜間の鉄道敷設資金調達のためにロンドンで 起債。
1. 投資信託とは
トピックス;イギリスでの外交活動。
等
投資家
専 門 機 関
株式
公社債
海外市場
不動産
為替
デリバ
ティブ
商品
運用の
リスク・リターン
(イメージ図)
2. 投資信託の特徴/魅力
【代表的な特徴】
資金
【画面説明】
投資信託(投信、ファンド)は、専門機関が複数の投資家から資金を集め、
これを一つの基金(ファンド)としてまとめて運用し、その収益を分配する投
資商品のことである。
【共同投資と専門家の利用】
2. 投資信託の特徴/魅力
【共同投資】
投資信託の魅力の一つに、共同投資によるスケール・メリットがある。
一人一人の投資額は少なくても、たくさんの投資家からお金を集めるため、投資信託は何億というファンドになっている。
まとまった資金にすることで、個人では投資運用の難しい投資対象に投資できるようになる。株価指数先物やオプション、未上場の株式や金融機関同士の短期的なお金の貸し借りであるコール・ローン、デリバティブ(金融派生商品)市場などへの大口投資が、ファンドを通じて投資できるようになる。
また、まとめて運用することになり、全体として取引コストを低減させる効果がある。
【専門家の能力の活用】
投資信託は運用のプロの集団である投資信託会社により運用されている。
運用を担当する投資のプロはファンドマネージャーと呼ばれ、投資のノウハウ・経験・情報・理論などをもとに、各ファンドの運用を行う。様々な手法を駆使し、有望な市場や銘柄等を選別する。膨大な情報網などは個人とは比較にならない。
オプションやデリバティブなどの仕組みの複雑な商品が増え、また、投資対象も国内からグローバルへと拡大してきているため、世界中にアンテナを張って情報を収集しなければならない。株価の動きを予測するために投資環境から個別企業の業績までチェックしていくのは大変な労力となる。24時間世界中をウォッチしているわけにもいかないし、個人で調査するにも限界がある。
もちろん、投資のプロにお金を運用してもらうには、大きな単位のお金が必要である。
投資信託なら、みんなが資金を出し合って大きな資金にするから、投資の専門家を雇って運用してもらうことができるのである。
ある産業や個別企業について調査や分析を行い、業績予想をたてたり、株価や債券の価格判断を行う。アナリストは会社訪問や工場視察をして、企業の収益分析を行い、こうした分析情報を参考にして、ファンドマネージャーは資産の投資先と配分を決定する。
アナリスト
【専門家の能力の活用】
エコノミスト
ファンドマネージャーの意思決定をサポートする為に、マクロ経済の分析を行う役割を担う。エコノミストは様々なソースのマクロ情報から経済全体の動向を予想する。
世界中の経済動向や、金利、為替、企業の動向を踏まえ、投資戦略や資産配分案を提示し、それに基づき投資戦略が立案される。
ストラテジスト
2. 投資信託の特徴/魅力
(画面説明)
「アナリスト→→ファンドマネージャー」というキャリアパスが
最もオーソドックス。
ファンド・マネージャーは米国ウォール街でも憧れの花形職業。
(清原君の例: 高額納税者第一位。サラリーマンとして初めて。)
20世紀最高のファンドマネージャーと呼ばれた
ピーター・リンチ氏は、自分の担当した投資信託を驚異的に成長させた
■委託会社で実際に投資信託の運用を担当している
「投資の専門家」のことを「ファンドマネージャー」と言う。
Peter Lynch
【専門家の能力の活用】
2. 投資信託の特徴/魅力
【図の説明】
【参考】
なお、ピーターリンチが同ファンド(マゼラン)のファンドマネージャーを降りてからは、
(89年12月) → (05年12月) 倍
一方、NYダウは
(89年12月)→ (05年12月) 倍
ピーター・リンチ(1944年1月19日-)
現在フィディリティ・マネジメント&リサーチの副会長。
1990年に全米NO1ファンドマネージャーに選出された。
投資原理は 「自分の知っているものに投資する」
■一般的にリスクが大きいものほどリターンが大きく、リスクが小さいものほどリターンが小さい という関係がある。(ハイリスク・ハイリターン~ローリスク・ローリターン)
【リスクの種類と程度】
2. 投資信託の特徴/魅力
【画面説明】
「 リスク=損をする」だと思っていないか?
第11回の「証券投資のリスク・リターン」のところで詳しい説明があるが・・・
投資の世界では、リスクとは日本語でいう“危険”という意味ではなく、期待される収益の振れ幅の大きさを指す・・・期待する値上がりの幅が大きければ大きいほど、値動きの幅も大きくなる。この値動きの幅の大きさがリスクである。
リスクの元々の語源はイタリア語で「リジカーレ=勇気を持って試みる」
という大変前向きな意味。
運用利回りの向上のために収益性の高い資産も取り入れることは考慮すべきである。
【分散投資によるリスクの軽減】
2. 投資信託の特徴/魅力
分散投資の方法としては、大きく分けて4つある。
・銘柄の分散
複数の金融資産に分散させて投資することだが、これは異なる価格変動をする資産を持つことに意味がある。たとえば、ある資産の価格が下がった時に、他のどれかの資産価格が上がるといった効果によって資産全体の収益を安定させ、リスクを低減することを狙ったものである。
・時間の分散
代表的な手法として、ドル・コスト平均法があげられる(これについては、
第12回「ポートフォリオ・マネジメント」で説明される)。中長期的な資産を
形成していく過程では、こうした手法も取り入れていくことが必要である。
・資産の分散
株式や債券だけでなく、不動産や金など様々な資産に幅広く運用を広げることで、更なるリスク低減と収益性の安定が期待できる。
・通貨の分散
せっかく上記のように様々な分散投資をしても、その国の通貨が下がってしまっては元も子もない。通貨を分散することも大事な分散投資の1つである。
■投資信託には様々な種類がある。
それぞれの資金性格に合った目的で投資を選択することができる。
(注)上記以外にも運用方針で分けるアクティブ型とパッシブ型があり、また募集方法や収益分配方針によって分類される等、
様々な種類がある。
【豊富な選択肢】
2. 投資信託の特徴/魅力
国内株式型 : 国内の株式を主要投資対象とし、実質的な組み入れ比率が高位であるもの。
海外株式型 : 内外の株式を主要投資対象とし、実質的な組み入れ比率が高位であるものであり、実質の海外資産比率が30%を超えるもの。
国内債券型 : 円建ての債券を主要投資対象とし、株式の組み入れを行わないもの(通貨の違いによる分類)
海外債券型 : 内外の各国通貨の債券を主要投資対象とし、株式の組み入れを行わないものであり、実質海外資産比率が30%を超えるもの。
バランス型:債券と株式をそれぞれ50%ずつ組入れたもの
グローバル型:国内と海外の比率をそれぞれ50%ずつ組入れたもの
【保全性・簡便性】
信託財産は分別管理されているので安全である
最初から分けて管理されて
いるため、他の目的の為に
使用されることはない。
信託銀行が安全に保管・管理
「投資信託」の活用
リスクを分散するための複数銘柄への投資には、資産の管理や必要となる資金量の問題が・・・
時間がなくて個別企業の情報をチェックする余裕がないなどの問題が・・・
株式や債券などの個別銘柄への投資には、銘柄選びや売買タイミングなどの難しさが・・・
個人投資家が全てを管理するのは大変である
(注)運用によって減った部分を保全するものではない
Aファンドのために
集めたお金
全てAファンドの
ために使う
2. 投資信託の特徴/魅力
(画面説明)
国内籍 投信
外国籍投信
(109兆9千億円)
(8兆4千億円)
(カッコ内は2007年3月末現在の純資産残高及びファンド本数)
(出所)投資信託協会及び証券業協会の資料をもとに野村證券作成
【投資信託の全体像】
私募投信
(34兆円)
公募投信
(75兆9千億円)
株式投信
(59兆4千億円)
(2,609本)
(2兆8千億円)
(14本)
公社債投信
(10兆4千億円)(199本)
MMF
追加型
(10兆2千億円)
(143本)
追加型
(57兆6千億円)
(2,356本)
単位型
(2千億円)(56本)
(1兆8千億円)(253本)
(3兆3千億円)(41本)
証券投信
(72兆6千億円)
証券以外の投信
証券投資法人
不動産投資法人
(25本)
(2本)
日本における純資産残高・ファンド本数
(5,149本)
(813本)
(2,890本)
(2,259本)
(2,847本)
(43本)
(2,822本)
証券投信
(33兆9千億円)
(2,256本)
株式投信
公社債投信
(33兆2千億円)
(2,142本)
(7千億円)(114本)
(3本)
証券投資法人
【契約型投信】
【投資法人】
(前年同月比 +24%)
(前年同月比 +25%)
単位型
(前年同月比 +32%)
3.投資信託の種類
※但し不動産投信のみ2月末現在
2006年9月末の株式投資信託(公募)の純資産残高は49兆8000億円となり、37ヶ月連続の純増で、過去最高を更新した。 今年序盤・中盤ほどではないものの、個人マネーの流入が続いている。
前年同月比 +43%である。
公社債投信も含めた公募投信全体の残高は、65兆1000億円となり、前年同月比 +28%である。
国内籍投資信託の合計は、95兆5000億円と、前年同月比 +31%となったが、これは、38ヶ月連続増である。
投信が、個人の金融資産として、着実に定着しつつあると言えるであろう。
3.投資信託の種類
リスクリターン分類
安 定
利回り 追求
値上がり
利回り追求
値上がり
追求
積極
値上がり
運用スタイルによる分類
アクティブ型
パッシブ型
(インデックス型)
ブルベア型
大型株、小型株、成長株、割安株、ソブリン、社債、ハイイールド、
エマージング、ABS(アセットバック)<CMBS(商業用不動産ローン債権、MBS(住宅ローン債権)>バリュー投資、グロース投資、ボトムアップ、トップダウン、クオンツ型、セクターファンド、テーマ型、利回り型他
アロケーション型
エンハンスト
インデックス
利回り保証型
毎月分配型
3.投資信託の種類
ラップ口座(ラップ・アカウント)
資産運用に関連する様々なサービスを、個別に手数料を取るのではなく、一括した総合手数料で行う資産運用口座。
ファンド・オブ・ファンズ(FOF)
投資信託で運用する投資信託のこと。
運用会社も分散することができる。
確定拠出年金で、ライフステージに合わせて資産
が組み替えられる商品などに多く利用される。
マルチ・マネージャー・ファンド
一つのファンドの資産を分割して複数のマネージャーに運用させるようなファンド。複数のマネージャーによる分割運用方式は、例えば世界各地の株式・債券を組入れるバランスファンドを作る場合や、成長・バリュー、大型・小型と言った投資スタイルの異なる株式に幅広く投資するファンドを組成する場合に有効。
【新しいタイプのファンド①】
1 投資家から資金を集め、不動産を購入し運用を行う
2 購入した不動産をテナントに賃貸し、その賃料収入から費用を支払った
残りの収益を投資家に分配する
3 証券取引所に上場しており、株式と同様の手続きで取引が可能
不動産投資信託(J-REIT:Japanese Real Estate Investment Trust)の仕組み
3.投資信託の種類
【新しいタイプのファンド②】
法律の改正により投資信託が不動産を運用対象とすることが出来るようになり、2001年9月にJ-REITマーケットはスタートしました。
当初は2銘柄からのスタートでしたが、現時点(10/28)では6銘柄が上場しています。
J-REITは不動産のみを運用対象としており、投資家から集めた資金により不動産の取得を行っています。
保有不動産のテナントからの賃料をもとに、様々な経費(ビルの管理費用、銀行借入の金利、運用会社の運用報酬 等)を差引いたものを投資家に分配します。
制度上、J-REITは利益のほとんど全てを分配金にまわすため、株式などと比較して高い配当が期待できます。
J-REITは東京証券取引所に上場しているため、株と同じ手続きで購入・売却を行うことが出来ます。不動産そのものとは異なり、換金性が高いことが大きな特徴です。
4. 投資信託の販売・管理
■ 交付目論見書・請求目論見書(証券取引法第13条)
第一部 証券情報
申込手数料、申込単位、
申込期間、申込取扱場所 など
第二部 ファンド情報
ファンドの性格、投資対象、
投資方針、投資リスク、
分配の推移、手数料、申込・換金方法、課税上の取扱い、
運用状況、委託会社の概況 など
投資の基本方針、
投資対象の具体的な内容、投資制限・運用状況
収益分配方法 など
ファンドの
経理状況
監査報告書
投資有価証券明細表
財務諸表 など
ファンドの
管理・運営
について
資産の評価、
受益者の権利 など
投資信託の設定時
目論見書の作成
概要) ファンドの目的、関係法人、募集販売の要領(予定販売総額、
設定日、申込単位、価額、申込方法、場所、手数料など)
【投資信託説明書
(目論見書)】
4. 投資信託の販売・管理
基準価格の推移・
主な変動要因等
期中の
運用経過
■ 運用報告書(投資信託及び投資法人に関する法律第33条)
運用実績
設定されてから、直近の決算期までの運用実績
組入有価証券
明 細
前期末、今期末における組入有価証券についての明細
信託財産の運用・管理のための費用
信託報酬
今後の運用方針
投資環境・投資方針についての解説
■ 月次・週次レポート(ディスクロージャー;運用会社によってサービスは異なる)
概要) 運用方針、投資方針、運用方法(投資対象、リスク要因など)
分配方法、組み入れ有価証券の評価方法、募集期間、
クローズド期間、換金方法、償還条項、信託期間、信託報酬など
継続開示
運用報告書の作成
【運用報告書】
<リスク分析とリスク管理の特徴>
ファンドのリスク管理については、「個別銘柄の管理」と「全体(ポートフォリオ)管理」の二つの側面から行っている
・「個別銘柄の管理」は、組入れ銘柄中心に継続フォロー銘柄の綿密な調査・分析を継続して行って対応している
・「全体(ポートフォリオ)管理」の側面からは、委託会社の株価・ポートフォリオ分析モデルを用いてベンチマークとの
乖離状況を把握しながら全体のリスク管理を行う
【リスク管理体制(例)】
4. 投資信託の販売・管理
【ファンドのリスク管理体制】
投資リスク管理に関する管理体制として、委託会社の管理体制を見てみる。
リスク管理関連の委員会は、
・パフォーマンスの考査 : 投資信託の信託財産についてパフォーマンスに
基づいた定期的な考査(分析、評価)の結果の報告、審議を行う。
・運用リスクの管理 : 投資信託の信託財産の運用リスクを把握、管理し、
その結果に基づき運用部門その他関連部署への是正勧告を行うことにより、
適切な管理を行う。
リスク分析とリスク管理の特徴としては、
ファンドのリスク管理については、「個別銘柄の管理」と「全体(ポートフォリオ)管理」の二つの側面から行っている。
・「個別銘柄の管理」は、組入れ銘柄中心に継続フォロー銘柄の綿密な調査・
分析を継続して行って対応している。
・「全体(ポートフォリオ)管理」の側面からは、委託会社の株価・ポートフォリオ分析
モデルを用いてベンチマークとの乖離状況を把握しながら全体のリスク管理を行う。
<イメージ図>
5. 投資信託の運用
【インデックス型とアクティブ型】
【インデックス型とアクティブ型】
インデックス型:
ベンチマークとしたインデックスに連動する運用成果を目指す。
インデックスからの乖離が小さければ小さいほど良いとされる。
アクティブ型:
ベンチマーク等を上回る運用成果を目指す。
5. 投資信託の運用
日本株調査体制
【ファンドの運用体制(例)】
【ファンドの運用体制】
※ 運用担当者を中心に、各部署との関係を確認する。
受託者責任;Fiduciary Duty(受託者の義務・信認義務)
【運用会社(投資信託委託会社)の倫理】
5. 投資信託の運用
(画面説明)
自己執行義務; 最近は少し緩和傾向にあり、
「任せる場合は、選任・監督する義務が
ある」
当然、最終責任は負う
※海外投資にあたっては為替リスクを伴なう場合もある。
国内株式
海外公社債
国内公社債
海外株式
安定性を重視したい
日本の株式で運用
安定重視型
積極的に運用したい
外貨建て短期社投
世界の債券で運用
中小型で運用
世界の株式と債券で運用
世界の株式で運用
(地域別)
世界の株式で運用
国 内
海 外
テーマ別に運用
「投資目的」は?
「投資対象」は?
【資金性格や運用期間などを考慮して】
6. 投資信託の選択
【投資をする前に】
投資信託に限らず、投資をする時は自分の目的に合っているかを必ず確認すべし。
△
3年前
現在
10,000円
○
△
○
15,000円
12,000円
ファンドA
ファンドB
【優秀なファンドとは?①】
6. 投資信託の選択
△
3年前
現在
○
△
○
15,000円
12,000円
ファンドA
ファンドB
日本株ファンド
【優秀なファンドとは?②】
6. 投資信託の選択
3年前
現在
15,000円
○
ファンドA
同一カテゴリーで比較
過去3年間で比較
▲
ファンドB
リターンだけではなく、
リスクも考慮すべき
【優秀なファンドとは?③】
6. 投資信託の選択
かつ
6. 投資信託の選択
【優秀なファンドとは?④】
【投資信託のパフォーマンス評価】
どのようにパフォーマンスを評価したら良いのだろうか?
良い投資信託とは、今まで良いパフォーマンスをあげている投資信託で、それが偶然ではなく、今後も良いパフォーマンスを挙げることが期待できる投資信託のこと。
パフォーマンス評価の方法として、定量評価と定性評価の2つの側面をチェックすることが大切である。
定量評価は、過去の運用実績を客観的に相対比較したものである。「量」つまり
データにより投資信託を検証する。
定性評価は、「性」つまり質により投資信託を検証する。運用体制・運用プロセス等
を分析し、運用の質という観点から、評価を行う。
すなわち過去の運用実績としての定量評価、およびそれが今後も安定的に継続する可能性が高いかどうかという定性評価、この2つの切り口で投信を評価している。
(注)単位は億ドル
(出所)Investment Company Institute
【世界の投信残高】
7. 投資信託業界の概要
投信へ個人マネー流入;国境を越えて往来する構図へシフト
世界の公募投信残高(2006年12月末)
21兆7600億㌦(約2567兆円)
米国 104,136
1位
カナダ 5,663
9位
オーストラリア 8,643
4位
日本 5,789
8位
香港 6,311
7位
フランス 17,693
3位
アイルランド 7,675
6位
英国 7,865
5位
ルクセンブルク 21,883
2位
イタリア 4,528
10位
Ⅰ.証券ビジネスを取り巻く環境変化
人口増減に伴い変化するグロ-バルな投資環境
人口増減は一国の命運を左右する重要な要因である。
歴史的にみても、人口が自然減を始めた国の経済が隆盛を極めることは難しい。
従って、日本は少子化の問題に早急に対策を講じなければならず、諸外国の中にも、日本の将来性を危惧し、日本への投資を控え目にするという声が出始めているようである。
一方、日本とは逆に人口増が望める国々の中には、基本的な活力があり、
加えて技術開発力を持ち、質の高い労働力を維持できる環境のところも
増えてきており、そうした国々の中から、我々のグローバルなポートフォリオ構築の対象となる市場を調査・選択することも必要となろう。
そうした選択を有効なものとする為には、質の高いグローバルな調査ネットワークを備えなければならない。
(兆円)
(円)
(左軸)
(右軸)
2007年3月末
兆円
前年同月比%増
兆円
公募型株式投信純資産推移
(出所)投資信託協会
(注)年末の数字
【我国の公募型株式投信純資産推移】
(年)
7. 投資信託業界の概要
Ⅰ.証券ビジネスを取り巻く環境変化
個人投資家のすそ野拡大;公募型株式投信純資産推移
2006年12月末の公募型株式投信純資産残高は兆円に達し、前年同月比%増となった。
株式投信の12 月の月間設定額は3 兆1,176 億円と2 年連続で、3 兆円を超えたが、これは、1989 年12月の3 兆6,701 億円(うち単位型が2 兆円以上)以来3 度目のことで、金額としては前年に次いで、3番目の記録となった。
また、2006 年は、2005 年同様、1 年間を通じて全ての月で株式投信の設定額が1兆円を超えたが、これは87 年、89 年、2005 年に次いで
4 度目のことである。
銀行等窓販による投資信託(公募)の純資産残高推移
(兆円)
(%)
前年同月比%増加
(出所)投資信託協会
(注)2006年までは年末の数字
(右軸)
(左軸)
【我国の銀行等窓販による
公募投資信託純資産残高推移】
7. 投資信託業界の概要
7. 投資信託業界の概要
【我国の郵政公社による
公募投資信託純資産残高推移】
(出所)郵政公社
2005年10月 575局 で販売開始
2006年 6月 605局
2006年10月 1155局
2007年10月 1550局に増局予定
(億円)
(%)
による投資信託(公募)の純資産残高推移
前年同月比
5.9倍増
(右軸)
(左軸)
【参考】 投資信託の用語例
【投資信託でよく使われる主な用語の意味】
用 語 意 味
基準価額 投資信託の価格のこと。委託会社が投資信託の純資産価値を毎日評価して、1口当たりの純資産価値を公表している。これを基準価額という。
個別元本 追加型株式投資信託における当該受益者それぞれの取得単価のこと。税額計算の基礎となる価額。
委託会社 投資信託の運用について受託者に具体的な指図をする会社。投資信託運用会社。
受益者 投資信託を購入・保有している人。投資信託への投資家。
キャピタルゲイン 有価証券・土地等の資産の価格変動に伴う利益のこと。譲渡益・資本利得と訳される。
インカムゲイン 投資信託の収益分配金、債券投資や預金などから生じる受取利子、株式投資の場合の現金配当など、これらの総称。
信託報酬 受益者が、信託財産から間接的に負担する費用。販売会社・運用会社・受託銀行がそれぞれの業務に対する報酬として受取る。
信託財産保留額 信託期間の途中で換金する場合に、ファンド運用の安定性を高めるのと同時に長期に保有する受益者との公平性を確保するために、換金代金から控除される。
追加型 運用開始後、いつでも購入・換金ができる
クローズド期間 投資信託を効率的で計画的な運用を促進するため、購入後一定期間、原則として換金(=解約)できない期間のこと。
ベンチマーク 目標基準、または対抗指標。運用の世界においては、その運用実績を測定し、評価するための基準をベンチマークという。
ポートフォリオ もともと「紙ばさみ」を意味する言葉であったが、運用にあっては、個々の投資家が保有している金融資産の集合体のことをいう。運用の中身は株・債券・投信など様々。
【画面説明】
何故投資信託を考えるのかに至る、一つの問いかけがある。
(画面説明)
〔画面説明〕
分別管理義務、忠実義務、善管注意義務、等は後で説明。
(参考)
分別管理義務・・・受託者は、信託財産を自己の固有財産やその他の信託財産
と分けて管理する義務があること、言う。
忠実義務 ・・・受託者は、もっぱら受益者の利益のためにのみ行動し、受託者
と受益者との間に利益が相対立する関係を生じないようにする
こと、を言う。
善管注意義務・・・受託者は、信託の目的に従って専門家としての能力を発揮し、
善良な管理者の注意をもって信託事務を処理することを言う。
その他にも、「信託の引き受けに係わる行為準則」 「信託契約内容の説明義
務」 「信託財産状況報告書交付義務」 などがある。
【画面説明】
①共同投資のイメージ
②専門家の活用のイメージ
③分散投資のイメージ
④分配金のイメージ
〔画面説明〕
【画面説明】
さらに、銀行預金はどこに預けても利息に大きな違いはないが、投資信託は
それぞれによって運用成果が変わるので、収益分配金を得られるか得られな
いかまで変わってくる。
1860年代のイギリス;1770年代からの産業革命によるイギリス国内の投資と資本の蓄積が峠を越す。
イギリスは、世界貿易と金融の覇権を握る。
同時代の欧州大陸及び新大陸;1812年モスクワ冬の陣でナポレオン敗退。
→欧州復興需要や米国建国の為の資金需要が強く、欧州の金利はイギリスの倍。
当時の海外投資の成功例は、ロスチャイルド家やベアリング商会、等の大資本に集中していた。
F&CGT;「外国及び植民地政府信託」
「投資信託は、必然的かつ合理的な産物である。」
英国: 1868年に誕生。138年の歴史。
米国; 1921年に設定。85年の歴史。
日本; 1941年に登場。戦争で中断後、1951年に再開。55年の歴史。
最近、ICI(米国投資会社協会)のFact Bookに、F&Cより約一世紀前の1774年に、オランダに「Eendragt Maakt Magt」というファンドが存在したという説が掲載された(イエール大学、ローエンホルスト教授)。 今後これが定説となる可能性はあるが、現在は、F&C第一号説が一般的に知られている。
トピックス;イギリスでの外交活動。
【画面説明】
投資信託(投信、ファンド)は、専門機関が複数の投資家から資金を集め、
これを一つの基金(ファンド)としてまとめて運用し、その収益を分配する投
資商品のことである。
【共同投資】
投資信託の魅力の一つに、共同投資によるスケール・メリットがある。
一人一人の投資額は少なくても、たくさんの投資家からお金を集めるため、投資信託は何億というファンドになっている。
まとまった資金にすることで、個人では投資運用の難しい投資対象に投資できるようになる。株価指数先物やオプション、未上場の株式や金融機関同士の短期的なお金の貸し借りであるコール・ローン、デリバティブ(金融派生商品)市場などへの大口投資が、ファンドを通じて投資できるようになる。
また、まとめて運用することになり、全体として取引コストを低減させる効果がある。
【専門家の能力の活用】
投資信託は運用のプロの集団である投資信託会社により運用されている。
運用を担当する投資のプロはファンドマネージャーと呼ばれ、投資のノウハウ・経験・情報・理論などをもとに、各ファンドの運用を行う。様々な手法を駆使し、有望な市場や銘柄等を選別する。膨大な情報網などは個人とは比較にならない。
オプションやデリバティブなどの仕組みの複雑な商品が増え、また、投資対象も国内からグローバルへと拡大してきているため、世界中にアンテナを張って情報を収集しなければならない。株価の動きを予測するために投資環境から個別企業の業績までチェックしていくのは大変な労力となる。24時間世界中をウォッチしているわけにもいかないし、個人で調査するにも限界がある。
もちろん、投資のプロにお金を運用してもらうには、大きな単位のお金が必要である。
投資信託なら、みんなが資金を出し合って大きな資金にするから、投資の専門家を雇って運用してもらうことができるのである。
(画面説明)
「アナリスト→→ファンドマネージャー」というキャリアパスが
最もオーソドックス。
ファンド・マネージャーは米国ウォール街でも憧れの花形職業。
(清原君の例: 高額納税者第一位。サラリーマンとして初めて。)
【図の説明】
【参考】
なお、ピーターリンチが同ファンド(マゼラン)のファンドマネージャーを降りてからは、
(89年12月) → (05年12月) 倍
一方、NYダウは
(89年12月)→ (05年12月) 倍
ピーター・リンチ(1944年1月19日-)
現在フィディリティ・マネジメント&リサーチの副会長。
1990年に全米NO1ファンドマネージャーに選出された。
投資原理は 「自分の知っているものに投資する」
【画面説明】
「 リスク=損をする」だと思っていないか?
第11回の「証券投資のリスク・リターン」のところで詳しい説明があるが・・・
投資の世界では、リスクとは日本語でいう“危険”という意味ではなく、期待される収益の振れ幅の大きさを指す・・・期待する値上がりの幅が大きければ大きいほど、値動きの幅も大きくなる。この値動きの幅の大きさがリスクである。
リスクの元々の語源はイタリア語で「リジカーレ=勇気を持って試みる」
という大変前向きな意味。
運用利回りの向上のために収益性の高い資産も取り入れることは考慮すべきである。
分散投資の方法としては、大きく分けて4つある。
・銘柄の分散
複数の金融資産に分散させて投資することだが、これは異なる価格変動をする資産を持つことに意味がある。たとえば、ある資産の価格が下がった時に、他のどれかの資産価格が上がるといった効果によって資産全体の収益を安定させ、リスクを低減することを狙ったものである。
・時間の分散
代表的な手法として、ドル・コスト平均法があげられる(これについては、
第12回「ポートフォリオ・マネジメント」で説明される)。中長期的な資産を
形成していく過程では、こうした手法も取り入れていくことが必要である。
・資産の分散
株式や債券だけでなく、不動産や金など様々な資産に幅広く運用を広げることで、更なるリスク低減と収益性の安定が期待できる。
・通貨の分散
せっかく上記のように様々な分散投資をしても、その国の通貨が下がってしまっては元も子もない。通貨を分散することも大事な分散投資の1つである。
国内株式型 : 国内の株式を主要投資対象とし、実質的な組み入れ比率が高位であるもの。
海外株式型 : 内外の株式を主要投資対象とし、実質的な組み入れ比率が高位であるものであり、実質の海外資産比率が30%を超えるもの。
国内債券型 : 円建ての債券を主要投資対象とし、株式の組み入れを行わないもの(通貨の違いによる分類)
海外債券型 : 内外の各国通貨の債券を主要投資対象とし、株式の組み入れを行わないものであり、実質海外資産比率が30%を超えるもの。
バランス型:債券と株式をそれぞれ50%ずつ組入れたもの
グローバル型:国内と海外の比率をそれぞれ50%ずつ組入れたもの
(画面説明)
2006年9月末の株式投資信託(公募)の純資産残高は49兆8000億円となり、37ヶ月連続の純増で、過去最高を更新した。 今年序盤・中盤ほどではないものの、個人マネーの流入が続いている。
前年同月比 +43%である。
公社債投信も含めた公募投信全体の残高は、65兆1000億円となり、前年同月比 +28%である。
国内籍投資信託の合計は、95兆5000億円と、前年同月比 +31%となったが、これは、38ヶ月連続増である。
投信が、個人の金融資産として、着実に定着しつつあると言えるであろう。
法律の改正により投資信託が不動産を運用対象とすることが出来るようになり、2001年9月にJ-REITマーケットはスタートしました。
当初は2銘柄からのスタートでしたが、現時点(10/28)では6銘柄が上場しています。
J-REITは不動産のみを運用対象としており、投資家から集めた資金により不動産の取得を行っています。
保有不動産のテナントからの賃料をもとに、様々な経費(ビルの管理費用、銀行借入の金利、運用会社の運用報酬 等)を差引いたものを投資家に分配します。
制度上、J-REITは利益のほとんど全てを分配金にまわすため、株式などと比較して高い配当が期待できます。
J-REITは東京証券取引所に上場しているため、株と同じ手続きで購入・売却を行うことが出来ます。不動産そのものとは異なり、換金性が高いことが大きな特徴です。
【ファンドのリスク管理体制】
投資リスク管理に関する管理体制として、委託会社の管理体制を見てみる。
リスク管理関連の委員会は、
・パフォーマンスの考査 : 投資信託の信託財産についてパフォーマンスに
基づいた定期的な考査(分析、評価)の結果の報告、審議を行う。
・運用リスクの管理 : 投資信託の信託財産の運用リスクを把握、管理し、
その結果に基づき運用部門その他関連部署への是正勧告を行うことにより、
適切な管理を行う。
リスク分析とリスク管理の特徴としては、
ファンドのリスク管理については、「個別銘柄の管理」と「全体(ポートフォリオ)管理」の二つの側面から行っている。
・「個別銘柄の管理」は、組入れ銘柄中心に継続フォロー銘柄の綿密な調査・
分析を継続して行って対応している。
・「全体(ポートフォリオ)管理」の側面からは、委託会社の株価・ポートフォリオ分析
モデルを用いてベンチマークとの乖離状況を把握しながら全体のリスク管理を行う。
【インデックス型とアクティブ型】
インデックス型:
ベンチマークとしたインデックスに連動する運用成果を目指す。
インデックスからの乖離が小さければ小さいほど良いとされる。
アクティブ型:
ベンチマーク等を上回る運用成果を目指す。
【ファンドの運用体制】
※ 運用担当者を中心に、各部署との関係を確認する。
(画面説明)
自己執行義務; 最近は少し緩和傾向にあり、
「任せる場合は、選任・監督する義務が
ある」
当然、最終責任は負う
【投資をする前に】
投資信託に限らず、投資をする時は自分の目的に合っているかを必ず確認すべし。
【投資信託のパフォーマンス評価】
どのようにパフォーマンスを評価したら良いのだろうか?
良い投資信託とは、今まで良いパフォーマンスをあげている投資信託で、それが偶然ではなく、今後も良いパフォーマンスを挙げることが期待できる投資信託のこと。
パフォーマンス評価の方法として、定量評価と定性評価の2つの側面をチェックすることが大切である。
定量評価は、過去の運用実績を客観的に相対比較したものである。「量」つまり
データにより投資信託を検証する。
定性評価は、「性」つまり質により投資信託を検証する。運用体制・運用プロセス等
を分析し、運用の質という観点から、評価を行う。
すなわち過去の運用実績としての定量評価、およびそれが今後も安定的に継続する可能性が高いかどうかという定性評価、この2つの切り口で投信を評価している。
Ⅰ.証券ビジネスを取り巻く環境変化
人口増減に伴い変化するグロ-バルな投資環境
人口増減は一国の命運を左右する重要な要因である。
歴史的にみても、人口が自然減を始めた国の経済が隆盛を極めることは難しい。
従って、日本は少子化の問題に早急に対策を講じなければならず、諸外国の中にも、日本の将来性を危惧し、日本への投資を控え目にするという声が出始めているようである。
一方、日本とは逆に人口増が望める国々の中には、基本的な活力があり、
加えて技術開発力を持ち、質の高い労働力を維持できる環境のところも
増えてきており、そうした国々の中から、我々のグローバルなポートフォリオ構築の対象となる市場を調査・選択することも必要となろう。
そうした選択を有効なものとする為には、質の高いグローバルな調査ネットワークを備えなければならない。
Ⅰ.証券ビジネスを取り巻く環境変化
個人投資家のすそ野拡大;公募型株式投信純資産推移
2006年12月末の公募型株式投信純資産残高は兆円に達し、前年同月比%増となった。
株式投信の12 月の月間設定額は3 兆1,176 億円と2 年連続で、3 兆円を超えたが、これは、1989 年12月の3 兆6,701 億円(うち単位型が2 兆円以上)以来3 度目のことで、金額としては前年に次いで、3番目の記録となった。
また、2006 年は、2005 年同様、1 年間を通じて全ての月で株式投信の設定額が1兆円を超えたが、これは87 年、89 年、2005 年に次いで
4 度目のことである。
【画面説明】